東京都出身で横浜市立大の医学部を卒業した竹内沙織さん(24歳)は、この春から、新潟県上越市にある上越総合病院で医師として研修を始めています。
出勤してすぐ、患者の情報を記したカルテに目を通し診察にそなえます。

「担当の患者さんのカルテを見て、夜の時間や、自分が昨日帰った後の出来事を振り返って、きょうに備えたいと思います。なかなかまだカルテに慣れないところもあるんですけど…」

医師としてスタートを切ってから半月。
まだ手探り状態です。

国家試験に合格すれば医師を名乗ることができますが、臨床研修医は単独で高度な診療行為を行えません。医師法に定められた「医師臨床研修制度」に基づくこうした臨床研修を2年間受けたあと、それぞれがその先の専門分野へ進むのです。