「胃がん」についてお伝えします。
新潟県は胃がんで死亡する人の割合が全国で7番目の高さとなっています。
なぜなのでしょうか?

そもそも胃がんとは?

【新潟県立がんセンター病院 消化器外科 會澤雅樹 医師】
「胃炎や胃潰瘍といった割と比較的多い病気と似たような症状を呈しますけど、症状が出るころにはかなり病状としては進行していまして、完全に治すことが難しいこともあります」

がんの発症につながるとされる大きな要因が「ピロリ菌の感染」です。
ピロリ菌は、井戸水や土などに生息していて、何らかの形で口から胃の粘膜に入り感染します。

一度ピロリ菌に感染すると自然には取り除くことはできず、感染後30~40年で胃がんを発症するといいます。

【新潟県立がんセンター病院 消化器外科 會澤雅樹 医師】
「胃は胃液という強い塩酸のような消化の液が出ますので、食べたものの菌を殺菌する場所というのが本来の胃の働きになります。通常は胃の中では菌は増えないんですけど、ピロリ菌という菌は、塩酸のような成分から菌を守ってそこで増えることができる特殊な菌になります」

新潟県で人口10万人あたりの胃がんで死亡した人の割合は、過去5年全て全国ワースト10位に入っています。

會澤医師は「県民の食生活が関係しているのではないか」と推測します。