青森県の八戸自動車で走行中の大型トラックから外れたタイヤが衝突し、30代の男性作業員が死亡した痛ましい事故。

今回、事故が起きたトラックでは運転手が社内で決められた方法を取らずに目視のみで点検していたことがあきらかになっています。県トラック協会は会員の事業者に対して、目視だけではなく確実に点検するようあらためて求めています。

県トラック協会 葛西直樹事務局長(※「葛」の下部は「ヒ」です)
「業界一丸となって車輪の脱落事故防止に向けて、力を入れてきたところだけど、今回、八戸道で事故が起きて非常に残念です」

県トラック協会は事故を受け、4日、会員の事業者に対して点検作業の確実な実施を含め対策を再度徹底するよう要請しました。

今回、事故が起きたトラックでは運転手がタイヤホイールのナットをハンマーで叩いて緩みを確認するという社内で決められた方法を取らず、目視のみで点検していたことがあきらかになっています。

こうした目視だけの点検では、危険を完全に把握することはできません。日本自動車工業会が製作したホイールナットの点検方法の動画を確認すると、専用のハンマーで叩いたとき、ナットの緩みなどの異常は音でわかるとされています。

音だけでは異常が分かりづらい場合、ナットに手をそえて叩くと振動が通常と異なるため異常があるかの判断をより確実にできるとしています。

県トラック協会 葛西直樹事務局長(※「葛」の下部は「ヒ」です)
「ナットのハンマーの点検でも指をそえて、ハンマーで叩いて状態を確認することも重要な点検方法の1つです。基本的なことを地道にやっていただく。これが一番いい」

大型トラックのタイヤ脱落による死亡事故が発生するのは東北地方では初めてです。県トラック協会はタイヤの脱落が重大な事故を招く恐れがあるとあらためて訴えていくとしています。