助かる唯一の道は『心臓移植』ドナーの心臓に問題で移植中止も…

佐藤葵ちゃんの父・昭一郎さん
「移植を8月にしてそこからはかなり食べるし飲むし、(体重は)毎週増えていくような感じで順調に増えています」
身長は86センチ、体重9.2キロとなり、2歳の平均より少し小さいものの日々、順調に成長しています。

葵ちゃんは生まれつき重い心臓の病気があって薬での治療は難しい状態となり助かる方法は心臓移植しかないと医師から告げられます。当時、日本国内では9歳以下の子ども43人が心臓移植を待っていましたが、提供された件数は10年間でわずか31件。両親は命の危機が迫る葵ちゃんを救おうと日本より臓器提供が普及しているアメリカでの心臓移植を決断します。

臓器提供は国よって状況が異なっています。人口100万人あたりの人数を比べると最も多いのがスペインで46.03人。次いでアメリカが44.50人で日本は0.88人と同じアジアの韓国と比べても大きな差があります。

手術に必要な費用は円安の影響で5億3000万円とそれまでの1.5倍に膨らみましたが募金などで支援が広がり1か月で目標を達成。2023年3月には入院していた埼玉県の病院から移植を受ける病院のあるアメリカへ出発し8月に心臓移植を受けることができました。実はこのとき最初の臓器提供者=ドナーの心臓に問題が見つかって移植が中止されましたが、そのわずか1週間後に新たなドナーが現れました。