米中首脳会談が行われた韓国には北京支局長の立山記者がいます。中国としてはどのような成果があったのでしょうか。
習近平国家主席からしますと、はじめから成功が約束された会談だったと言えると思います。これまで5回にわたり閣僚が事前に協議し、ほぼおぜん立てが終わっていたためです。
しかも、レアアースの輸出規制を武器に終始交渉を有利に進めてきた中国としては、今回、100%の追加関税を回避したほか、合成麻薬「フェンタニル」流入を理由に課されていた20%の追加関税も10%に引き下げさせるなど対立を一時緩和させることができました。
そのうえ、中国が最も重視している「台湾」問題について、アメリカに言及させなかったのは大きな得点でした。トランプ大統領は今回、台湾問題について「まったく話題にならなかった」と話しています。中国としてはアメリカが台湾への関与を強めることが一番嫌なわけで、それを回避できたのは大きな成果と言えそうです。
会談で習主席は「中国の発展とトランプ大統領の『アメリカを再び偉大にする』という目標は矛盾しない」と述べました。
中国としては今回の会談で得られたひと時のアメリカとの安定した関係を少しでも長続きさせ、国内問題に集中したいという思いもありそうです。
注目の記事
「ごめんね」自らの手でロープをかけ…アルコール性認知症の息子(当時55)に絶望し 殺人の罪に問われた母親(80)が法廷で語ったこととは

「ただただ怖くて…家にいられない…」地震で“恐怖の場”となってしまった自宅 壁は大きく裂け鉄骨は曲がり… 今も続く不安を抱えながらの生活【最大震度6強 青森県東方沖地震 被災地のリアル①・前編】

愛媛県民は「を」を「WO」と発音? 47都道府県調査で見えた驚きの「常識」

「米はあるのに、なぜ高い?」業者の倉庫に眠る新米 品薄への恐怖が招いた“集荷競争”が「高止まり続く要因に」

大阪王将 ドーナツ業界に進出「ぎょーナツ」餃子味、麻婆豆腐味って? 異業種が参入するワケ【Nスタ解説】

1枚500円なのに交換は440円分…農水大臣が「おこめ券」にこだわる理由、百貨店商品券との違い【Nスタ解説】









