青森市の県立浪岡高校で毎年、文化祭にあわせて制作されている空き缶を使った壁画が2023年も完成しました。高校は2029年に閉校するため生徒たちは特別な思いで壁画の制作に臨みました。

体育館に並べられているのは空き缶2万1000個です。県立浪岡高校で34回目を迎えた伝統行事『空き缶壁画』を制作するために地域の人の協力を受けて集めました。空き缶70個を1本の針金につなげていて、全校生徒で協力して屋上まで運び校舎に吊り下げていきます。この空き缶の吊り下げ、記録的な猛暑となった2023年は暑くて体育館のなかで作業ができない時期があったため、いつもの年より1か月ほど遅れて4日の作業となりました。

完成した壁画は縦9メートル、横21メートル。コロナ禍で落ち込んだ観光を盛り上げようと青森市のイメージキャラクター「ねぶたん」と「ハネトン」をテーマにしました。

浪岡高校生徒会長・竹内天渡さん(3年)
「半年間くらいかけてずっと作ってきたので、いいものができてよかったなという気持ちです。学校だけじゃなくて地域全体で1つのものを完成させられることは、すごくいい行事かなと思います」

生徒たちは浪岡高校が2029年に閉校することが決まっているため、学校の名物である空き缶壁画に特別な思いで臨んでいました。

壁画の原画デザインを担当した石田彩乃さん(3年)
「(閉校について)3年生という立場になって改めてすごくさみしいなという気持ちはありますが、伝統的な作品なのでそれに携われたことがすごくうれしいです」

空き缶壁画は浪岡高校に10月6日まで飾られる予定で毎日午後6時から午後8時までライトアップされます。