政府が2024年秋に一本化をめざすマイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」についてです。青森県保険医協会の調査でマイナ保険証から情報を読み取れないといったトラブルが県内で61件確認されたことがわかりました。
※県保険医協会 津川信彦会長
「医療を受けたい人が窓口でつらい思いをしている現実が出てきている。かかりたい人はうまくかかれない。医療を受けて治したい人も心を痛めている」
青森県内の医師や歯科医師で組織する県保険医協会が医療機関を対象にマイナ保険証に関するアンケート調査を行なったところ、102か所から回答があり、このうち53か所で計61件のトラブルが確認されました。
トラブルで最も多かったのは、古い保険証の情報が紐づけされていたなど「資格の誤りや誤表記」が28件でした。次いでカードの情報を読み取れないといった「システムとマイナ保険証の不具合」が21件、「顔認証がうまくいかない」が8件などとなっています。中にはマイナ保険証で資格を確認できなかったうえ保険証自体も携帯していなかったため、患者が医療費を全額負担したケースも2件あったということです。
※青森県保険医協会 津川信彦会長
「正常な医療活動がさまたげられていることが、日本全国いっぱい起きているので、医療機関の現場に押し付けないで、保険証として機能をはたせる状態に国で正常化してほしい」
4月からマイナ保険証に対応している八戸市の伴内科心臓血管クリニックでは、1日10人前後がマイナ保険証を使っていて、これまで大きなトラブルはありませんでしたが、患者からは対応の強化を求める声が上がります。
※マイナ保険証を持っている人は
「ちょっと怖いところある。いま政府でやっているから安心しないといけないのかな」
「まぁ解消するでしょう良いかれ悪かれそのあと、来年なるんだろうしそう思って半分諦めている」
※マイナ保険証を持っていない人は
「不安だらけです。だから自分では作る気はない。やりたい人はやってもいいだろうしそうでない人は強制的に作らなくてもいいのではと考えている」
青森県保険医協会は、今後トラブルがないかさらに詳細な調査を実施して、対応を検討したいとしています。