物価高騰が続くなか、タクシー運賃も値上げされました。青森県内のタクシー運賃の3年4か月ぶりとなる改定に利用客からは負担の増加は厳しいなどの声が上がりました。その一方で、事業者も客離れを防ぐための措置を講じています。
タクシーは初乗りの上限運賃670円、下限運賃640円は変わりませんが、改定前は1.2キロあった初乗りの距離が改定後の15日から1キロとなりました。これを受けて、上限運賃を選択したのは県全体の約7割の65社で、下限運賃にしたのは青森市と八戸市の事業者だけです。
※八戸市民は
「いま高くなっているから、タクシーは。だから乗れない。バスの方が安い。(値段が)なんでも上がるから大変だ、年寄りも」
※弘前市のタクシー運転手
「「高くなったから乗らないのは心配。どうしても乗ってもらわなければ、私たちも大変な仕事ですから」
八戸市に本社がある三八五交通は今回、運賃を改定した理由について、コロナ禍によるタクシー需要の低迷などをあげています。
※三八五交通本社営業所 小川仁志所長
「稼働率が上がらない状況が何年か続いた。大変厳しい状況だと思っている。(燃料の)ガス単価も年々上がっていて、これも結構ウェイトを占めている。利益率が下がっている部分もおおいにある」
このため、三八五交通は今回、実質的な値上げにしました。改定前は初乗り1.2キロで670円でしたが、改定後は1キロで640円として短距離であればより利用しやすくすることにしました。八戸市内では8社ある事業者のうち三八五交通を含めた7社が同様の対応をしていて、値上げをしながらも客離れを防ぐための措置をとっています。