選挙戦を振り返りながら、今後の国政や県政との向き合い方について宮下氏に伺っていきます。まずは自民党の推薦を巡る動きについて振り返ります。



前のむつ市長・宮下宗一郎氏と、前の青森市長・小野寺晃彦氏は1月、自民党県連が設置した知事選の候補者選考委員会に推薦願を提出しました。選考委員会は、一度小野寺さん推薦の方針を決定しますが、自主投票を求める声などが相次ぎます。
その結果、選考委員会の方針は覆り自主投票が決まりました。

自民党県連 津島 淳会長
「組織を預かる者として、分裂ということを、いたずらに進めることはあってはならないという判断がありました。県民の皆様の思いによって決すべしと判断したのが最大の理由であります。」

この判断に自民党県連内は宮下氏を支持する議員と小野寺氏を支持する議員に割れて保守分裂の争いへと発展しました。

河村庸市キャスター
「今回自民党は自主投票ということになりましたが県内40市町村全てで最も高い得票数を取られたということで、ご自身でも見たことのない景色を見たというようなお話もありましたけれども、自民党の推薦があってもこのような景色は見られたのでしょうか?」

宮下 宗一郎氏
「今回は歴史が動いた選挙だというふうに思っています。歴史というのは不可逆で、遡ることはできないんですね。ですから“たられば”ということを議論することに私は意味はないと思います。」

市川麻耶キャスター
「今回自民党の国会議員の対応は、『中立』と『宮下さん以外の候補の支持』に割れました。自民党県連は、今後を見据えて宮下さんと面会したい意向を示していますが自民党県連のこうした動きにどう対応していきますか?」
宮下 宗一郎氏
「そもそもですね、私も含めて『どなたを・誰を』応援するかというのは、それぞれの判断なんだというふうに思います。ただ私は、本当にこの選考委員会のあり方が良かったかどうかということはむしろ、県民の皆様に問うていきたいと思うんですね。密室で議論をしていたことや、あるいはその立候補の自由意思を毀損するような誓約書を求めてくるということについては、これは民主主義の根幹に関わることだと私は思っていますので、このことについてはしっかり考えて頂きたい。これから若い政治家がたくさんこの青森から出て行って、成長していくために本当に必要だったことなのかということは考えていただきたい。ただ、自民の県連会長もそうなんですけれども、自主投票という形で声が上がったということは、これはやはりそういう意味では自民党の中でも民主主義の擁護者といいますか自由の戦士といいますか、そういった方々がいらっしゃって、そういう人たちと一緒に私も選挙ができたので、こういう結果になったのかなと。もちろん他のあらゆる党派の人たちと連携してできたので、こういう結果が出たのかなとは感じています。そして、現時点ではご質問に答えるとすると(自民党県連に)会うという予定はございません。」

市川キャスター
「県議会に宮下氏を支持する会派が立ち上がりましたが、最大会派の自民党は29人の大所帯で、このうち選挙戦では17人が他の候補を支持していましたよね。両輪となる議会の支持は選挙戦では割れていました。議会との向き合い方はどう考えていらっしゃいますか」
宮下宗一郎氏
「議会と向き合って政治をするのではなくて、県民と向き合って県政をやっていきますので、そういう意味では議会側が私と・知事とどう向き合うかということを決めるということについて、私が特に何か言うことではない。私自身は県民の代表ですし、議員の皆さんお一人お一人も県民の代表ですので、県民の代表同士が話し合う議会の場は、これから本当に大切にしていきたいと思います。」
