青森県にはむつ市大畑の「海峡サーモン」のほかにもブランドサーモンがあり、「青森サーモン」、「青い森紅サーモン」と青森を代表する養殖サーモンの3大ブランドとも言えます。最も歴史が長いのは「海峡サーモン」で30年あまり前からむつ市大畑町の北彩漁業生産組合が青森県と北海道の間にある津軽海峡の荒波で育てています。引き締まった身と脂のりが特徴です。

そして、2017年に今別町と深浦町で水揚げが始まったのが「青森サーモン」です。県内企業・オカムラ食品工業が養殖事業を立ち上げました。身がしまり、ほどよい脂のりが特徴です。

最も新しいのは、2020年にデビューした「青い森紅サーモン」。県が15年かけて開発した淡水で養殖するサーモンです。海外産よりも脂が少ないのが特徴となっています。

このようなご当地サーモンのブランドは全国に約80種類あると言われ、近年続々と誕生しています。その背景にあるのは寿司ネタとしてのサーモンの人気ぶりです。マルハニチロの調査によると回転寿司でよく食べるネタの1位は12年連続でサーモンと圧倒的な人気を誇ります。輸入される水産物の品目で最も多いのもサーモンですが、値段が高騰しているためご当地サーモン市場はまだまだ広がると期待されています。