青森県民が選んだ新たなリーダーは下北地方から誕生しました。青森県知事選から一夜明け、初当選を果たした宮下宗一郎氏は5日、知事就任後すぐに「県庁の大改革」に着手し県民目線の組織をつくる考えを示しました。
※青森県知事選挙 初当選 宮下宗一郎氏
「県庁の大改革も必要でしょう。組織・機構の大幅な見直しについても就任してすぐに着手していきたいと思います。県民目線で県民の皆さまの暮らしに向き合えるような新たな県庁の組織を構築していきたい」

新たな県政のかじ取り役に選ばれた宮下氏の掲げる11分野90項目の公約の実現へ。まず着手するのは「県庁の大改革」となりそうです。当選から一夜明けた5日、必要があれば人事や予算の組み換えを年度内でも行いたい考えを示しました。物価高騰に対応するため県庁内に分野横断的な「プロジェクトチーム」を立ち上げるほか「青森こども未来県民会議」を設置して少子化対策を立案すると訴え続けてきた宮下氏。教育行政にも踏み込み、知事としてのビジョンを教育委員会と共有して人材育成に取り組む考えです。

※青森県知事選挙 初当選 宮下宗一郎氏
「ものすごく積極的に関わっていきたいと思っています。権限は予算のところしかないのかもしれませんけれども、しっかりと教育委員会と連携をしていきたい」

今回の選挙戦は投票率が57.05%と4年前の前回を16.97ポイント上回り、50%を超えたのは三村申吾知事が初当選した2003年以来20年ぶりです。

宮下氏は全体の7割近い40万4358票を獲得して、事実上の一騎打ちとなった前の青森市長・小野寺晃彦氏に大差をつけて初当選しました。

※小野寺晃彦氏
「及びませんでしたが、政策の選択肢を示すという役割はしっかりと果たせさていただいたつもりです」

小野寺氏と宮下氏は同じ高校の先輩・後輩であり、官僚出身で40代という点でも縁がある2人。かつては三村知事と3人で街頭に並んだこともありましたが、今回はライバルとして対峙することになりました。
※青森県知事選挙 初当選 宮下宗一郎氏
「県政のこともよく個人的にも相談をしながら進めてきた間柄でもありますので、そういう意味では本当に尊敬する先輩であり、高校の先輩であり、政治家の1人であるということに何ら変わるところはありません」
小野寺さんを支持した三村知事からも宮下氏に労いのメッセージが携帯電話に届いたといいます。
※青森県知事選挙 初当選 宮下宗一郎氏
「当選おめでとう。見事で感服しました。取材を受けていたので電話に出られなかったので、そういう話をいただいています」
多くの県民の思いを託された宮下さんは6月29日に新たな知事に就任します。
