青森県内で2025年に確認されたクマによる人的被害のうち3件が、クリ拾い中に起きています。食害を受けている青森市の農園は、頭を悩ませています。
13日午後8時半ごろに十和田市の山にある定点カメラが捉えた映像。
1頭のクマが地面に落ちたクリを器用に食べているのが分かります。青森市小館でも、クマがクリを食べる姿が確認されています。
青森はやし農園 林 健司さん
「なぎ倒されて壊れてしまった。人間の体に当たれば致命的でしょうね…」
カシスやクリが栽培されているこちらの農園では、成長を記録しようと設置したカメラに9月15日にクリを頬張るクマが撮影されました。映像を確認した林さんは、市に連絡して「箱わな」を設置しましたが…。
島元萌々子 記者
「8日前に設置されたこちらのワナ。エサだけがとられていて、クマの姿はありません。わなの上には、クマのものと見られる足跡が残されています」
わなはエサを食べるとフタが閉まる仕組みですが、フタは開いたままです。
エサを入れていた容器は壊されていました。
青森はやし農園 林 健司さん
「ここも全部そうですよ。こんなの全部。牙か爪かわからないけれども、辺り一面に…」
林さんの農園には500本ほどのクリの木がありますが、すでに熟しているため、あと5日程度で収穫作業を終える必要があるといいます。
青森はやし農園 林 健司さん
「いままでは虫とカビとの戦いだったんだけれども、動物との戦いになっちゃって…。戦いというか、どっちが早く収穫するかみたいな…。怖いよね」
これまでもクマによる食害はありましたが、2025年の収穫量は、2024年の半分程度と過去最悪になる見込みです。