青森県の土砂災害で、戦後最大の惨事となった岩木山の土石流災害から6日で50年となりました。遺族が参加した慰霊祭が行われ、犠牲者22人の冥福を祈りました。
慰霊祭は、弘前市百沢の示現堂で行われ、遺族をはじめ15人が参加しました。
土石流は50年前の6日、1975年8月6日の未明に岩木山神社近くの蔵助沢で発生しました。
土砂は集落をのみ込み、22人が命を落とし、本県の土砂災害で戦後最大の惨事となりました。
慰霊祭で静かに手を合わせた齊藤浩子さん(87)は、土石流で夫を亡くしていて、いまでも8月になると当時の惨状を思い出すといいます。
齊藤浩子さん
「無我夢中でした。頭の中は何も考えていない。ただ雨の音、雷の中走り回っていた。そこに本家があって家はここにあったのですが、何分かかっていったか頭にありません」
土石流から50年経ちましたが、百沢町会は慰霊祭を続け、犠牲者を弔いながら災害を風化させないようにしたいとしています。