2025年に開業95周年を迎える「津軽鉄道」のPRに役立ててほしいと、スギの間伐材から作られた箸が寄贈されました。制作したのは、鉄道の環境整備に力を注ぎ、5年前に亡くなったボランティアの男性です。
津軽鉄道林のスギの間伐材から作られた「走れメロス箸」。
25日は、青森県つがる市の景観づくりや環境保全に取り組む団体の荒谷政志理事長が、津軽鉄道の澤田長二郎社長に箸200膳を寄贈しました。
この箸を作ったのは、荒谷さんの次男で5年前に42歳で亡くなった仙志郎さんです。
仙志郎さんは2012年に、毘沙門駅周辺の鉄道林の間伐作業にボランティアとして参加し、伐採されたスギを譲り受けて箸をつくり、参加者たちに記念品として配布していました。
2月、荒谷理事長が倉庫を整理中にこの箸が見つかりました。
つがる夢庭志仙会 荒谷政志 理事長
「来年7回忌の時期に出てきたのは、雪の大変な時、何か教えてくれた感じがした」
今回寄贈された箸には「鉄道林」の焼き印が押され、さらに仕事でデザインにも関わる荒谷理事長が、箸袋に毘沙門駅を通過する「走れメロス号」と「斜陽館」を描き、親子の思いがこもった贈り物となりました。
津軽鉄道 澤田長二郎 社長
「こうゆう形で縁ができ、これからも志仙会と一緒にこの地域の盛り上げをやっていければと強く感じている」
津軽鉄道は、2025年に開業95周年を迎えることから、この箸をイベントなどで活用することを検討しています。