2011年にも経営破たん… 老舗百貨店のこれまでの道のり

中三は、2011年にも経営破たんしていて百貨店事業として最後まで残っていた「弘前店」も事業継続が困難になりました。最盛期には県外にも進出した老舗百貨店のこれまでの道のりは決して楽ではありませんでした。

2011年3月30日、当時、青森県と岩手県に3店舗を持つ「中三」が、民事再生法の適用を申請をし受理されました。長引く景気の低迷と競合店の進出で減収を強いられながらも経営改善がみられる中での経営破たんでした。その理由が東日本大震災のあとに起きた盛岡店の爆発事故でした。その後、中三は東京の投資ファンドが全ての株式を取得して経営の再建を図り、2015年2月の民事再生手続きが終了した後には株式の譲渡を受けた青森市の「MiK」の傘下のもとで再建への道を歩んでいました。

こうした中、平成最後の日となった2019年4月30日。建物の老朽化が目立った青森市新町の「青森店」は周辺一帯で検討された「再開発計画」によって、45年の歴史に幕を閉じ、2022年に跡地には複合商業ビル「THREE」が開業していました。

その一方で百貨店事業として最後まで残っていた「弘前店」は事業の継続が困難になり、中三はその歴史に大きな節目を迎えることになります。













