長く親しまれてきた弘前のランドマーク

415億円の売上を計上した1998年には、秋田や岩手を含め県内外で5店舗を運営していました。ただ、消費低迷によって2010年には売り上げが185億円まで減少。翌年には盛岡店がガス爆発事故で休業したことから、民事再生手続きを適用し、一時は投資ファンドのもとで事業の再建を図っていました。

その後も収益の改善の道筋がはかれない中、新型コロナが業績の悪化に拍車をかけ2023年8月期の営業利益は2億2200万円の「赤字」となったほか、2024年4月には大型書店が撤退するなど売り上げの落ち込みに歯止めがかかりませんでした。

弘前商工会議所 今井高志会頭
「本当に残念でならない。中心市街地が空洞化になっている中でいっそう厳しい状況になっていくのかなということで大変心配しています」

弘前市中心部にある「弘前店」はランドマークとして長く親しまれてきましたが、中三の担当弁護士によりますと、百貨店事業の承継先が建物の老朽化などで難航したため今後、弘前店の建物の解体を前提に再開発の事業者と交渉をしていくということです。