大相撲春場所で新入幕優勝が期待される、東前頭十七枚目の尊富士(青森県五所川原市出身)。新入幕優勝力士が110年ぶりに誕生するかもしれない今場所では、相撲ファンのみならず多くの人が連日の取組に注目している。
1場所15日制が定着した1949年5月・夏場所以降では、誰も成し遂げていない「新入幕優勝」。尊富士は前人未踏の快挙を成し遂げることができるのだろうか?

この話題と共に、気になるのは110年前に新入幕優勝を果たした力士のことだ。一体どんな力士がこの記録を打ち立てたのだろうか。本記事内では、110年前に新入幕優勝を果たした「両國勇治郎」について、相撲史研究家の今靖行(こん・やすゆき)さんへの取材を通して迫っていく。