訓練では、柏崎市の桜井雅浩市長も視察しました。

桜井雅浩市長
「高齢者が多いからね。厳しい条件の中で高齢化、それも著しい高齢化が進む中でどうやって避難をして頂くかということ。そこが一番の問題じゃない」

訓練会場となった旧西山町にある妙法寺集落。柏崎市の中心部から離れたこの地域には42世帯96人が暮らし、高齢者も多く住んでいます。今回、車いすに乗った人や寝たきりを演じた人もいましたが、人ごとではありません。

住民
「みなさんの世話になってさ、こうして乗っていかんきゃだめだなと思ってますけどね」

―このあたりは高齢者は多い?
「多いですね。若者が少ないですね。なんとか自分たちでやれることは努力するが、それも限界があるかもしれないので、そういうところをきちんと詰めてもらいたい」

今回訓練が行われた妙法寺は原発から5キロ以内の地域で、参加した住民以外の人も家の外で訓練を見学したり、動画を撮ったりと原発の避難を真剣に考えている様子がありました。

これまでに夜の訓練や雪が積もった日の訓練など悪条件時の訓練も行ってきた中で、桜井市長は「まだまだ現実的ではない想定もいくつかあった」としながらも、次のように述べました。

「今想定しうるところではいくつかの訓練を重ねることによって、少なくとも落第点には至らないようなところまでは来ているのではと思う」

桜井市長は訓練について「さらにどういったバリエーションで行うかも含めて考えていきたい」としています。