第52回全日本実業団ハーフマラソンが11日、山口市の維新みらいふスタジアムを発着点とする21.0975kmのコースで行われ、女子は樺沢和佳奈(24、三井住友海上)が優勝。タイムは1時間10分13秒。
パリ五輪で5000m代表を目指す樺沢は序盤から先頭集団を引っ張り、最後は西村美月(19・天満屋)との勝負に競り勝った。
ハーフマラソンは大学1年生以来となる挑戦となり、目標としていた「1時間10分切り」は惜しくも逃したが、終盤では持ち味のスピードを活かし、圧巻のスパートをみせた。
レースは少し雨が降る中でスタート。序盤は九電工の唐沢ゆり(28)らとともに先頭を引っ張り、最初の5kmは17分9秒、10kmを33分48秒で通過した。10kmを過ぎて集団は15人ほどになり、変わらず樺沢と唐沢が前線でレースを展開。西村も2人にしっかりとついていき、15km過ぎると西村が樺沢の前に出る場面も。
17km付近で先頭争いは4人に絞られ、樺沢、西村、唐沢、昨年の大阪ハーフマラソン優勝の飛田凜香(23、第一生命グループ)が勝負の終盤へと向かった。18kmを過ぎて西村が先頭に出ると、樺沢はついていくが、唐沢、飛田は遅れていく。西村と樺沢は互いに譲らず。だが競技場が見えてくると樺沢がスパートをかけ、一気に西村を突き放した。競技場に入ってからもスピードを落とさず、西村との距離を広げ1着でフィニッシュ。西村は9秒差の2位でゴールした。
樺沢はトラックでは、5000mで昨シーズン日本3位のタイム(15分18秒76)を持ち、10000mは31分45秒19でシーズン日本5位の記録をマーク。11月のクイーンズ駅伝では1区(7.0km)で区間3位と好走した。10kmの距離までは実績があるも、ハーフマラソンは大学1年時の18年2月(1時間14分40秒)以来の挑戦となったが、トラックで培ったスピードを発揮しハーフマラソン日本一に輝いた。

















