建設をした共同企業体の工事課長を務める大成建設の 小山聖史 さんです。

小林康秀 キャスター
「作業服にサッカースタジアムって書いてありますね。参矢会とも」

大成建設 小山聖史 さん
「みんなで一体感を持ってできるようにおそろいの何かを作ろうと。ちょうど寒い時期でもあったので、こういう防寒着を作ってデザインしてやろうよってことで、みんなで考えました」

大学時代からスタジアム建築を学んできた小山さんは、難関といわれる屋根工事の責任者です。広島への赴任を聞いたのは3年前の夏、東京オリンピックのころでした。

大成建設 小山聖史 さん
「国立競技場の工事を担当していたんです」

高い難易度と言われた国立競技場の屋根工事の管理をするリーダーだった小山さん。両サイドからミリ単位の高い精度で屋根を組み立てなければなりませんでした。

小山聖史 さん
「やっぱり最後の最後のピースがすっと入るためには、そこでも誤差は10ミリ程度。そういうレベルまで誤差を調整して落とし込んで、ピタッと合わせるような作業をしていた」

国家的プロジェクトの一員として国立競技場の建設を成し遂げた小山さん。実は小さなころ、サッカー少年でした。

大成建設 小山聖史 さん
「そこ(国立競技場)でいろんな経験をしたことを活かせる場を与えられたと。サッカースタジアムを作るってのは、わたしの中でも夢でもあった」

広島の新スタジアムは、柔らかく包み込むような翼をイメージした白亜の屋根。これが実は難しかったのです。

小林康秀 キャスター
「ずばり、こちらのスタジアムと国立競技場、どちらが難しいですか?」

大成建設 小山聖史 さん
「こちらです」

屋根は柱で支えることが多いのですが、観客席側に柱を建てると見えにくくなるので柱を無くした大空間を作ることにしました。そこで、“柱ではない別の方法” で屋根を支えることにしました。それもサンフレッチェらしい形で…