貯水率0パーセントなのに水がある?! 鍵は“堆砂容量”

実は、この鹿野川ダムには3種類の容量があり、大雨が降った時に水が溢れないようにするための“余裕”として設ける「洪水調整容量」、ふだん川に水を供給する「河川環境容量」、そして「堆砂容量」があるそうです。

堆砂容量とは、ダムの利用開始から100年で溜まると予想される土砂を蓄えるための容量で、ここに溜まった水は貯水率には含まれません。

つまり、貯水率0パーセントでも、ダムの水が完全に尽きたわけではなく、この堆砂容量内の水を川に放流しているということになります。

実際に下流部の肱川を見てみても、変わらず清流が保たれていますし、今後しばらく雨の少ない状態が続いたとしても、ダムや川が干上がることは考えにくいということでした。