「まわりに話を聞いていても、毎日、戦争の話しかない」

ナターリヤさんが車窓から撮影した映像には、道にロシア軍の戦車が停まっている光景が記録されていました。

道の脇に山積みにされているのは、ロシア軍の攻撃で動けなくなった数多くの車。

運転手を乗せたまま、燃えてしまった車もあるといいます。

(ナターリヤさん)
「周りに話を聞いていても、毎日、戦争の話しかない。今まで子どもと一緒に夏休みに行っていて、自分の思い出の中ではウクライナの楽しいことしかないので。ウクライナのことに対して、すごい悲しみがある」

防空サイレンも頻繁に鳴り響きます。

親戚の様子を見に行ったナターリヤさんも、何度も防空壕へ避難しました。

こうした状況の中で今、ウクライナの人々を苦しめているのは…。

(ナターリヤさん)
「精神的な問題が多い。警報が出ていてサイレンが鳴っていて、どういう州に(ミサイルが)落ちるかなど、その情報を確認しなければいけない。もし、それが夜だと見ているけど、朝昼もずっと仕事をせずに情報を見ていなければならない」

戦争が始まって、間もなく2年。

(ナターリヤさん)
「(戦争の)終わりが見えない。未来が見えない大変さは一番感じた。私が願っていることはウクライナが平和になって欲しい」

「ウクライナを忘れないで」、それがナターリヤさんの願いです。