『きょうもあったかかったわ』という声が聞こえそう
能登半島地震の発生から約1か月が経った2月2日、石山さんの孫(27)とひ孫(5)が宝湯を訪れた。約1時間、一番風呂をじいちゃんと一緒に楽しんだ。



(石山さんの孫)「じいじ、よく入っとったし、よく通っとったので、じいじを想像しながら入った。『きょうもあったかかったわ』という声が聞こえそう」と笑みがこぼれた。

(「宝湯」4代目店主橋元さん)「お孫さんとひ孫さんが『いつも通りの風呂で肌もツルツルになった』と笑顔で答えてくれたのでホッとした。これからもずっと入りに来てほしいし、石山さんご家族に温かさをこれからも、届けていきたい。みんなに温かさを届けていくのが使命だなと思います。」
大粒の涙が頬をつたっていた。

慣れ親しんだ川沿いの散歩道を歩きながら、橋元さんはこんなこともつぶやいていた。
「温かさを届けるんだから、自分自身もあったかい人でおらんとな」
