最初は自宅に知人女性を招き...女性は性的暴行に気付かず帰宅
男が最初に犯行に及んだのは、2018年9月。自宅で花火大会を鑑賞することを提案し、知人4人を自宅に招くと、そのうちの1人のカクテルにひそかに薬物を混入させ、摂取させます。
この女性は睡眠状態に陥り、ほかの知人3人は女性を残して帰宅。男はその睡眠状態に陥った女性に対し、性的暴行を加えたといいます。
しかし。。。翌朝目が覚めた女性は、薬の作用でカクテルを飲んだ後の記憶を失っていて、被害に遭ったことにも気づかないまま帰宅しました。
翌年ゲストハウスをオープン「人気宿」となる一方で...
その犯行が発覚しないまま、翌年4月。男は岡山県里庄町にゲストハウス(【画像④】)を開設します。そのゲストハウスは週末にカフェも営業。隣町の笠岡市の名物「笠岡ラーメン」が話題となり、雑誌などでも取り上げられるほどの人気の宿になりました。
その評判を得る一方で、男は女性客を狙い犯行に及ぶようになったのです。

さらにその年の8月。男は、一人旅をしていた女性に「欲情」(冒頭陳述メモより)。宿の食堂で薬物を混入した酒を提供し、睡眠状態に陥った女性を和室に運んで、性的暴行を加えたといいます。
それだけではなく、持っていた携帯電話でその様子を撮影し、データを自らのハードディスクに保存したといいます。
この女性も最初の被害者と同様、翌朝目覚めた際に酒を摂取した後の記憶がなく、どのように和室まで来て寝たのかなど、分からない状況でした。そしてまたもや、薬の作用により被害にあったことに気づかないまま、宿を去ったといいます。
さらに「用意周到」になっていく手口
その後も同様の犯行を繰り返し続けた男。その手口はさらに狡猾になっています。
2020年5月。男が使用した薬物は、酒に混入すると「鮮やかな青色」に変色するといいます。そのため男は、変色に気づかれにくくするために「深緑色の抹茶カクテル」を用意。薬物を混入し、女性客に飲ませたといいます。
さらに2021年10月には、女性客に缶酎ハイを提供した際に、薬物を缶酎ハイに混入しようと企てます。しかし缶酎ハイに薬物を入れると泡が出ることを把握していたため、男は泡があふれ出ないよう、女性客がある程度飲んだところを見計らい、混入していました。
男は、このような犯行を合わせて10人に対して繰り返し行っていたのです。
