世界陸上は日本時間の17日、歴史的な快挙に同学年の日本選手2人が挑戦する。

■2日目(日本時間17日)の決勝種目と日本選手出場予定

2:35 【女子3000m障害予選】山中柚乃、吉村玲美
3:25 【男子110mハードル予選】泉谷駿介、村竹ラシッド、石川周平
4:00 【男子ハンマー投決勝】
4:20 【女子10000m】廣中璃梨佳、五島莉乃
5:20 【男子400mハードル予選】黒川和樹、岸本鷹幸
10:00【男子100m準決勝】サニブラウン、坂井隆一郎
10:20【男子走幅跳決勝】橋岡優輝
10:25【女子砲丸投決勝】
11:05【女子1500m準決勝】田中希実
11:50【男子100m決勝】サニブラウン(※)、坂井隆一郎(※)
22:15【男子マラソン】鈴木健吾、西山雄介、星岳
(※)予選、準決勝を通過した場合


予選トップ通過の橋岡 跳躍種目初のメダルに期待

男子走幅跳は初日の予選で橋岡優輝(23・富士通)が8m18(+0.4)を跳び、予選全体のトップ記録で決勝に進んだ。東京五輪は8m21(+0.4)、19年世界陸上ドーハは8m34(+0.1)が銅メダルの記録だった。橋岡自身は「正直、明日になってみないとわかりません。明日、一発勝負だと思っているので。120%以上の力を振り絞る跳躍をします」と話すにとどめたが、客観的に見れば世界陸上跳躍種目初のメダルが期待できる。

決勝で予選以上の記録を出すことが日本人フィールド選手の課題だったが、そこをクリアできるかどうかがメダルへのポイントだ。今大会の橋岡は初めて、予選で力の出し方をコントロールした。「100%まで思い切り力を出し切った感じはありませんし、ある程度セーブしながら良い感覚を確かめることができた跳躍でした」

ドーハと東京五輪では予選の後に「少しばたばたして回復に努める部分が後れてしまった」という。そうした経験も踏まえ、予選と決勝の間の過ごし方をどう改善すべきかを考えて来た。「ここからは疲労をどこまでマネジメントできるかが勝負です。宿舎に戻って体のケアや栄養補給をしっかりして明日に備えます」

東京五輪金メダルのM.テントグルー(24・ギリシャ)は、予選では8m03(+0.9)だったが今季8m55を室内で跳んでいる。予選で8m16(+0.2)と橋岡に2cm差だったM.デンディ(29・米国)は、世界室内に強く16年優勝、18年3位、今年3位と実績がある。東京五輪銅メダルのM.マッソ(23・キューバ)は予選で7m93(+0.8)だったが、東京五輪でも予選より大きく記録を伸ばしている。

決勝は予選の翌日で、中1日だった東京五輪より厳しいスケジュールに変わった。外国勢も予選はセーブしてきているだろう。橋岡が予選の記録にどこまで上乗せができるか、が勝負になる。