母が始めた小児がん支援『レモネードスタンド』

いろはさんの1周忌を終えるまで、外出もできないほどに、深い悲しみの中にいた小川さん。SNSで同じ境遇の親たちと交流する中で、小児がんの研究を支援する活動に携わりたいと思うようになります。

小川蘭さん「私たちのような、同じご家族がやっぱり増えてほしくないというか、見るのも辛いしという思いから、レモネード活動をしてみようかなって思って」

2023年8月から、レモネードスタンドの活動を開始。イベント会場などに出店し、1本200円でレモネードを販売。材料費などをのぞいた全額を、小児がん治療を研究する団体に寄付します。

小川蘭さん「私自身が動かないと誰もわかってくれないので」

はじめはひとりだけの活動でしたが、販売に協力してくれる人も増えてきました。

エステサロンKupulani店主
「ちょっとひとりでも多くの方に、この活動を、頑張りを知ってもらいたいなと思って」
多和田ストアー店主
「SNSを通して知ったんですけど、購入することで協力できるんであればうちでも並べたいと思って」

さらに、今年に入ってレモネード販売用の車を導入。病気の子どもの家族に対しても支援を行いたいと、会社の設立をめざしています。

購入客「小児がんで教え子を亡くしているんですよ」

購入客の中には、小川さんと同様な経験をした人も少なくないといいます。

小川蘭さん
「自分の子どもも入院してますとか、小児がんでしたっていう方とか、あと小児がんでしたけど、ちょっと頑張ったけど亡くなられましたっていうお母さんたちが結構いらっしゃるんですよ。そういう方たちと少しずつ繋がりを広げていっている中で、やっぱり私にできることもあるだろうなっていう風に感じることもあったり、ご家族の支援にも力を入れてきたいっていうのをすごく感じてます」

『病気の子どもとその家族の力になりたい』と願う小川さん。闘病中にいろはさんが見せてくれた姿が、活動の原動力となっています。