レモネードを販売した売り上げを、小児がん支援に役立てる「レモネードスタンド」。アメリカ発祥の活動を県内で広めている女性がいます。活動の原動力は、10歳で亡くなった娘の存在でした。

病気の始まりは突然 そして告げられた余命

小川蘭さん
「こんにちはー、いろはレモネードでーす。小児がん支援にご協力お願いしまーす」

イベント会場で小児がん支援をよびかける女性がいます。

うるま市の小川蘭さん。レモネードの売り上げを、小児がん患者の支援に充てる「レモネードスタンド」と呼ばれる活動に取り組んでいます。

明るい表情の小川さんですが、こうして人前に立てるようになったのは、半年ほど前からです。

小川蘭さん
「会いたくなかったし、外にも出たくなかったし…どんなに泣いても帰ってこないですけどね」

小川さんの次女・いろはさんは、小児がんと闘い10歳でこの世を去りました。

病気の始まりは、突然でした。2021年9月。大好きなフィギュアスケートの練習中に、何度もよろけるようになったのです。

念のためにと受診した病院で、小児がんのひとつ「脳幹グリオーマ」と診断されました。呼吸や心臓の動きを司る脳幹に腫瘍ができていて、いろはさんに残された時間は半年と告げられました。

小川蘭さん
「お医者さんが半年かなって言ったんですよ。告知のときに半年かなって。そのあとは覚えていないです。自分がどうやって病院を出たかも…覚えてないですね」

告知をうけた翌日から、すぐに放射線治療がはじまりました。