お隣・韓国では、AI=人工知能の技術を防犯カメラに活用する動きが進んでいます。
ソウル郊外の烏山市。この街はいま、防犯カメラを使った安全管理に力を入れていて、2300台を設置しています。
「ここが烏山市スマートシティ統合運営センターの管制室です」
カメラの映像は運営センターに集まり、緊急事態などが起きていないか常駐する職員らが24時間体制でチェックしています。
ここで大きな役割を果たしているのが、AIによる画像認識を活用したシステムです。
記者
「人工知能を使ったシステムが、どのように稼働するのか実際に試してみようと思います」
取材クルーが紙でできた包丁の模型を使って、人が刺されるような動きを演じてみると。運営センターのモニターに映し出された映像のなかで人が四角で囲われ、韓国語で「暴力」と表示されました。
さらに、人が倒れてしばらく経つと、今度は「転倒」と表示。担当の職員が見落としにくいようになっています。
さらに、烏山市のシステムでは、ひとり歩きで行方が分からなくなった高齢者を捜すこともできます。
烏山市スマート交通安全課 イ・ギョンナム課長
「人が男性か女性か、ストライプの服を着ているのか、選択すればすぐに見つけられます」
AIをカメラに活用した例は他にも。
ソウルの繁華街・梨泰院でおととし、159人が犠牲となった群集事故。この事故の後、ソウル市は防犯カメラの映像をもとにAIが人の密集具合を測り、危険な状態になると警報が出るシステムを取り入れました。
韓国で防犯カメラの“AI化”が進む背景について、烏山市やソウル市が運用するシステムを開発した会社は…
IntelliVIX アン・グァンホ取締役
「今はカメラが多くなり、簡単に管理ができない状況です」
実は韓国では、公共機関が設置した防犯カメラだけでも、2022年に160万台を突破。これとは別に、民間の防犯カメラが1800万台設置されているとみられていて、効率的に運用するためにはAIの力が必要になっているのです。
IntelliVIX アン・グァンホ取締役
「(スタッフ1人あたり)1000台以上のカメラを管理できる土台となる、そんな技術だと言えます」
韓国軍も北朝鮮との軍事境界線を監視するカメラにAIを使ったシステムを導入することにしていて、国防にも応用されつつあります。
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