青森県つがる市で24日、住宅の屋根が飛ばされて近くの中学校の窓ガラスが割れるなど8棟の建物被害がありました。青森地方気象台が行った25日の現地調査で『竜巻』が発生したと推定されると発表しました。

浅水友輝記者
「つがる市木造です。あちらに見える住宅の屋根が強い西風で吹き飛ばされ、校庭の防球ネット、そして体育館に直撃して、校庭に残骸が残っています」

24日午前11時40分頃、つがる市木造で強い風で住宅の屋根が飛ばされ、道路を挟んだ木造中学校の窓ガラス6枚が割れました。

被害に遭った住宅の人は
「風の音が普通の音より変だなと思って、長靴をはいて外へ出たら屋根が飛んできた。屋根を見たらうちの屋根だった」

近所の人は
「感覚的には1、2秒。瞬間どーんとぶつかった感じ。屋根がぶっとんだ。トタン屋根じゃなく柱ごと持っていかれた」

つがる市消防本部によりますと、この時間、つがる市では20メートルほどの最大瞬間風速を観測していました。当時の雲の状況を見ると、寒気を伴った低気圧周辺の活発な積乱雲が県内を通過していました。

浅水友輝記者
「こちらの住宅の屋根も吹き飛ばされる被害に遭いました。ここから東に行った先に中学校があります」

被害が確認されているのは柏と木造、それに稲垣町地区で住宅3棟、車庫など5棟の合わせて8棟です。いずれもけが人はいませんでした。

地図で確認すると柏と木造で被害を受けた建物は1.6キロの範囲に集中していて、複数の住民が西から東に向けて風が吹いたと話しています。

柏地区では農業用のビニールハウスが破れ、骨組みがむき出しになっていて被害の大きさがうかがえます。

つがる市柏地区で被害に遭った佐々木秀樹さん
「戦闘機が上昇する時のようなドーンといった音がした。気が付いたら(ビニールハウスが)壊れていた。一瞬だった」

青森地方気象台は、25日に現地に機動調査班を派遣して調査を行いました。

青森地方気象台 安ヶ平一也次長
「不安定な現象、積乱雲による突風現象。そういった被害が考えられますので、竜巻などの激しい突風を念頭に調査を進めます」

被害にあった建物の状況などを確認したほか、風が通ったと見られる場所近くで住民に話を聴くなどしました。

調査の結果、気象台はこの突風を竜巻と推定し、当時50メートルの突風が吹いていたと発表。この突風の強さは日本版改良藤田スケールで「JEF1」に該当するということです。