東日本大震災で津波被害から再建を果たし、手作りのケーキとパンで笑顔を届け続ける老舗の洋菓子店が宮城県気仙沼市にあります。ガレキの中から奇跡的に見つかった「宝物」とともに菓子作りに励み続けるベテラン職人の姿を追いました。小笠原記者の報告です。

去年12月、クリスマスを前にうっすら雪化粧した気仙沼市の内湾地区。洋菓子店「ブリアン」では、職人たちがケーキ作りに追われていました。

店主の千葉秀男さん82歳。15歳から洋菓子づくりを学び、腕を磨いてきた大ベテランです。

ブリアン店主・千葉秀男さん(82):
「昔は1000個ぐらい作ったけど、いま半分もいかない(Qケーキのこだわりは)スポンジが美味しいか美味しくないかで決まるんだよ(Q千葉さんにとってのクリスマスは)苦しみます!」

店を構えて45年以上。クリスマスの期間は、思わずブラックジョークが飛び出すほどの忙しさです。しかし、2011年は厨房に立つことができませんでした。