裏金事件を受け、安倍派など3つの派閥が解散を決めましたが、裏金問題の解決には至っておらず「派閥の解散は論点ずらし」などと批判の声が上がっています。自民党は「政治とカネ」に関して変わることができるのでしょうか。
「安倍さんに申し訳ない」安倍派幹部らの発言に、SNSでは…
南波雅俊キャスター:
事件を振り返ると…
安倍派からは、22日、議員辞職願を提出した谷川弥一 衆院議員と、その秘書が、略式起訴。
さらに、大野泰正 参院議員と、その秘書が、在宅起訴。
安倍派の会計責任者である松本淳一郎 被告が、在宅起訴ということになりました。
二階派からは、元会計責任者である永井等 被告が、在宅起訴。
二階俊博 会長の秘書が、略式起訴ということになっています。
岸田派からは、元会計責任者である佐々木和男 氏が、略式起訴ということになっています。

こうしたなかで、安倍派幹部らの発言に注目が集まりました。
高木毅 事務総長は19日、「安倍さんにこうした事態になったことを大変申し訳ないと思っております」と発言。
西村康稔 前経済産業大臣は自身のブログに、「このような事態を招いたことについて、お詫び申し上げます。安倍元総理に対しても、大変申し訳なく思っております」と表明しました。

安倍派幹部らの発言について、SNSでは…
「安倍さんに申し訳ないという発言をしている時点で、何も事の重大さをわかっていない」
「安倍さんに申し訳ない?じゃなくて、国民の皆様にじゃないの?」

ホラン千秋キャスター:
確かに政治家の皆さんには尊敬の念や、お世話になったみたいな事情もあると思うが、国民感情からすると、そもそも説明もされていないし、実態がどうなっていたのかもわかっていないのに…
若新雄純 慶応大学特任准教授:
それすら客観的に見えていない。いま謝るべきは国民に対してであって、心の中では安倍元総理というのはわかるが、対外的に発する言葉、謝罪の向き方が間違っている。そういうところに国民はずれを感じる。そういったことに気付けなくなるほど、内部で起きている力学みたいなものが閉鎖的で、ものを見えなくしてしまっている。
ホランキャスター:
言葉で国民に訴える、言葉で世の中を変えていくプロフェッショナルのはずなのに…
若新雄純 慶応大学特任准教授:
国民に対してメッセージを伝えるプロのはずなんだけれども、現状は、自民党という大きな組織の中で、生き残ることができた人たちが重役についてきた。だから、まず内輪に対して謝罪の矛先が向く。つまり、内部の政治が上手じゃないと、上にあがっていけない組織になっている。