能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲市ではきのう、中学生およそ100人が集団避難を行いました。親元を離れる決断をしたその理由とは。
いてもたってもいられず、我が子を乗せたバスの方に駆け出す母親。
「とりあえず元気でおってくれれば」
送り出す人たちの目には、思いがあふれます。
21日、石川県珠洲市では、市内の中学生の半数にあたる100人あまりの生徒が集団避難のため、金沢の施設に向かいました。
中学3年生 泉アサキさん(15)
「洗濯とかできるか心配」
母親
「できるよ。大丈夫、できるできる」
中学3年の泉さんも、集団避難を決めた一人。15歳の決断、背景にあったものは。
津波で甚大な被害を受けた珠洲市宝立町。
中学年3年生 泉アサキさん(15)
「やっぱり何回見てもすごくひどいです」
この町で育った中学3年の泉さんも、自宅が被災。避難所での生活を余儀なくされてきました。
高校受験を控え、金沢への集団避難を決めた泉さん。20日は自宅に立ち寄り、避難に必要な衣類や勉強道具を持ち出しました。中には、お気に入りの品も…。
中学年3年生 泉アサキさん(15)
「K-POPを結構推してまして、それのカードが入っています。これだけは持っていこうかなと思います」
しばらくは、離れて暮らすことになる家族。
母親
「何が正解なのか分からない。うーん。寂しいです」
泉さんが、身を寄せてきた避難所。ここで泉さんは、食料の補充や訪問した人の案内などを担当していました。しかし…。
中学年3年生 泉アサキさん(15)
「ここにいるとボランティアの活動があって、その後に補習が入るんですけどボランティア活動で疲れてしまうので、正直あんまり集中はできないです」
受験勉強との両立は難しいことから、泉さんは集団避難を決断しました。地震の被害を毎日目にする環境も、避難の理由のひとつ。
中学年3年生 泉アサキさん(15)
「(被害見ると)精神的にもダメージを受けるので」
そして、出発と別れの日。
泉さんの父親は、肩を抱き、励ましの言葉をかけます。母親とは…。
泉さん
「行ってきます」
母親
「頑張れ、できる」
泉さん
「頑張ります」
母親
「できるできる」
元日の地震から、22日で3週間。母親は、息子の成長を感じていました。
母親
「頼もしくなった気がする。こんな経験して成長したんかな」
中学年3年生 泉アサキさん(15)
「ボランティアをしたっていうのもあるかもしれない。人のことを思うようになりました。地震を受けてからはいろんな人が困ってるんで、共助ができるようになったんで、そこは成長した部分かなと思います」
泉さん
「泣かんといて」
母親
「泣かない」
バスで地元を離れた泉さん。
母親
「頑張れ頑張れ、いってらっしゃい」
およそ100人の生徒は、金沢市の施設で2か月ほど、避難生活を送る予定です。
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