チベットを知らないチベット族の子どもたち
祖国を離れて65年。最大の課題は、“チベットの継承”です。
1960年に作られた「チベット子ども学校」。

授業はすべてチベット語。幼稚園から高校まで、約1100人が、チベットの言葉や文化を学んでいます。
その多くは、両親や祖父母がチベットから亡命してきたのち、インドで生まれた子どもたちです。

チベット子ども学校 ソルディン・ドルジ校長(52)
「確かに、彼らの多くはインドで生まれており、チベットを見たことがありません。しかし彼らには、チベットの血が流れているし、その精神は、チベット族のものなのです。これはチベットの伝統衣装ですが、これを着たからといってチベット族になるわけではありません。チベット語での読み書きこそ、私たちをひとつに結び付ける、最も大切なことなのです。チベットの存続は、私たちがどのような教育を行うかにかかっているのです」
