■感染者は“若い世代”多く、下痢や嘔吐などで「脱水」症状も

在宅医療を行う都内のクリニックは6月末から4回目のワクチンの訪問接種も始めました。いまのところ若い世代の感染者が多いといいます。
GreenForest代官山クリニック 関谷宏祐院長
「コロナとしては軽症なんですけども、下痢・嘔吐で食欲がなくて食べられない、脱水になってしまう。心配になって往診の依頼が来ている状況」
一方で高齢者の症状については…
GreenForest代官山クリニック 関谷宏祐院長
「症状としては非常に軽く、ノドの痛み、食欲が出ない、そういった症状。酸素の値も非常に落ち着いている」
高齢者の症状が軽い理由について、院長は変異株の特徴かワクチン接種回数の違いが影響している可能性を指摘します。
■新型コロナとインフルエンザ“ツインデミック”の懸念も…
新型コロナに加えインフルエンザを警戒するクリニックもあります。埼玉県蕨市の菊地医院では…
菊地医院 森田幹太院長
「検体を発熱外来棟の中の検査機器にかけて結果を出します」

特設した建物の中に、コロナとインフルエンザを同時に検査できる機械がありました。
菊地医院 森田幹太院長
「1回の鼻咽頭ぬぐい液の採取でコロナとインフルエンザの検査が同時にできる」
13日も多くの人の検査に追われました。

院長「今は熱は何度ありますか」
患者「37度8分」
院長「看護師さんで職場で陽性者が出ているんですね?」
すぐに採取した検体をPCR検査の機械に…そしておよそ40分後。結果はコロナが陽性、インフルエンザは陰性でした。
13日の検査ではインフルエンザの陽性は出ませんでしたが、12人中、9人がコロナ陽性でした。
院長はインフルエンザ患者はまだ少ないといいますが、警戒を強めています。

菊地医院 森田幹太院長
「オーストラリアなどの南半球の国々ではコロナとインフルエンザが同時流行していて、日本ではこの2年間まったくインフルエンザが流行らなかったので、国民に基礎免疫がなくいつ流行してもおかしくない状況。ツインデミックという状況になると過酷な状況になってくるのではと思っている」
■世界で感染拡大、欧米では緊張感高まらず…「もう特に怖くありません」
コロナの感染拡大は世界的な傾向です。
WHO テドロス事務局長
「ウイルスの新しい波は新型コロナがまだ終息していないことを再び示した。我々はウイルスを 押し返さないといけない」
しかし、欧米各国を取材すると国民の緊張感は高まっていません。
アメリカ・ニューヨークでは陽性率がこの1か月で倍増していますが…
記者
「一日中乗り降りが盛んなタイムズスクエア駅。利用客を見てみるとマスクをしている人は半分か3人に1人くらいでしょうか」

マスク着用が義務付けられたままの地下鉄でさえもマスクを外している人の姿が目立ちます。
前の週と比べ26%ほど感染者が増えたイギリスでもほとんどマスクをつけている人はいません。
街の人
「みんな普通に暮らしたいですし、私、もう特に怖くありません。周りもあまり気にしてなさそうです」
「コロナは終わった気になってますが、ニュースで数字を見るとやっぱりまだですよね」
国民の理解と協力を得ながら必要なコロナ対策をどう行うのか、各国が直面しています。