マルソーでは必ず1日9時間は睡眠や休憩にあてるようにしています。ただ、運んできた荷物を降ろす作業の時間や荷物の積み込みを待つ時間が長くなると、拘束時間が伸びてしまいます。

渡邉雅之社長
「お客様からすると業者なんて選び放題なわけですよ、より安い業者に流れていくと。『(荷物を)手で全部降ろしなさいよ』とか『パレットに積み替えなさいよ』とか。仕事を確保するために、そういう付帯作業をサービスでやっている。その時間全部、労働時間なわけですよ」

厚労省の調べでは、トラックドライバーの労働時間は全職業の平均と比べておよそ2割、400時間ほど長くなっています。その一方、賃金は平均よりも5%から15%ほど低く、さらに道路貨物運送業は、他の業種に比べて脳や心臓疾患の労災認定件数が突出して多いという問題もあります。
働き方改革によって労働環境の改善が見込まれますが、懸念されるのが輸送能力の不足です。

物流に詳しい立教大学経済学部の首藤若菜教授は…
「今の状況だとなかなか人手が集まらなくて、人手が集まらないために物が運べないということも懸念されている」