長引く避難生活で「感染症」が急増しています。断水が続き、生活用水が不足する石川・輪島市の避難所では、24時間態勢で診察を行っていました。医療従事者の負担も増えていて、長期化による“疲弊”を懸念する声も聞かれました。

「手洗いも十分できない」避難所で感染症が蔓延 24時間診察の現場

長引く避難生活の中で被災者の健康をどう守っていくか、これも重要な課題のひとつです。断水が続く輪島市の避難所で今、懸念されているのが…

輪島中学校 永草正彦校長
「感染症が蔓延しているという状態。水、手洗いも十分できない環境です」

およそ550人が身を寄せる避難所の一角に設けられた診察室。

医師
「感染症疑いの方はこっちで分けています」

感染症対策を講じながら続けられる避難所での診察。取材中、発熱を訴える女性がやってきました。

医師
「きょうお薬出すから、明日、熱が高いようだったらインフルエンザとコロナをチェックしよう」

女性のように体調不良を訴える人は毎日60人ほどいるそうです。そのため今は24時間態勢で診察を行っています。

国際医療ボランティア「AMDA」 佐藤拓史医師
「(地震が)1月に起こったということで、この寒さです。免疫力も下がって寒さによって余計体調を崩して、感染症も広がりやすい」

特に、ノロウイルスへの感染が増えているといいます。

佐藤拓史医師
「一番症状が出るのはお年寄りと子ども。感染症になった時の重症化をいかに防いでいくか、そこが我々の活動でとても重要な部分だと思います」