地震で深刻な被害を受けた富山県射水市・新湊のカニ籠(かご)漁。これまでほかの漁師が確かめに行ったところ、カニが入った籠ごと“消えて”しまっていました。津波に流されたか、海底の地中に引きずり込まれたとみられています。
しかし、きょうは1つのロープに連なったカニ籠を引き上げることに成功したのです。カニ漁師は「奇跡」と驚きます。地震後初めて新湊の市場に並んだベニズワイガニ、その数は…。

沖に設置したカニ籠が流されたり、泥に埋まったりと、カニ籠が全滅して漁に出られなかったカニ漁。
新湊漁港のベニズワイガニは、「高志(こし)の紅(あか)ガニ」として知られる冬の味覚で、水揚げされ昼セリに出たカニを、目の前でゆでて食べるのが人気です。2月までがカニの最盛期、しかし地震後、カニ漁師が確認したところ、カニ籠がまるごとなくなっていたのです。津波で流されたか、カニごと海底に沈んでしまったのではないかといいます。5日の取材では…。
カニ漁師:「カニ籠は海底にあるからうまってしまってる可能性もある、籠うまってたら当然のことカニも一緒に埋まってしもうとることがある…」
カニはどこへ行ってしまったのか…カニ漁師は肩を落としました。年始からカニの捕獲量はゼロ。
新湊漁協で今シーズン操業しているカニ籠漁船は3隻。このうち2隻は、地震後に海に設置しているカニかごを確認したところ、かごがまるごとなくなっていました。流されたか、海底に沈んだと見られています。

そして9日、別の業者が、1隻の船でカニ漁に出ました。