全力で投げた結果は…。
齋藤選手「6メートル6センチです」
齋藤さんのベスト記録、12メートル96センチの半分ほどでした。
齋藤選手「一般男性は4キロではなくもっと重い重量を投げます」
浦部アナ「すごさが伝わりました、ありがとうございます」
「子どもに活躍する姿を」
そんな第一線で活躍する齋藤さんは、おととし、第一子の長女を出産。“母親”と“アスリート”の二刀流で走り続けています。

齋藤選手「首も据わらずに抱っこも片手でやらないといけなくて、経験もないっていうのがあって、片手育児の大変さを実感しました」
出産直後は、育児と競技の両立が難しく、精神的に不安定になったことも。それを乗り超えられたのも、夫・恭一さんの存在があったからでした。恭一さんは、育休をとりコーチとしてだけでなく父親として齋藤さんを支えました。
夫・恭一さん「もっと頑張って上に行って笑っている姿を見たくて」
齋藤選手「これからは子どもが生まれて、子どもに対して活躍する姿を見てもらいたいという思いはより気持ちが強くなった」
出産で筋肉量が落ち、体重は15キロも減りました。
齋藤選手「苦しいことはやりたくないんですけど、やっぱり記録とか成績につなげるためにはやらなければならないことなのでやります」
負けず嫌いの齋藤さん。ウエイトトレーニングを重ね、妊娠前と同程度まで筋力を戻しました。
齋藤選手「義手がある前はダンベルを使って片手でトレーニングしていたけど、バランスが余計に崩れてしまうこともあったので、こういうものを作って右左均等にトレーニングできるように今頑張っています」

齋藤さんを指導する日本パラ陸上強化委員長の宍戸英樹さんは、齋藤さんの強さは、調整力の高さだと話します。
宍戸英樹さん「『自己修正能力』が非常に高いので、自分で上手くいかなかった部分を練習のなかで修正できる」
齋藤さんが狙うのは、世界の頂点。母親、そしてアスリートとして、きょうも力強く砲丸を飛ばします。
齋藤選手「私自身、一番自分の競技人生にとって輝ける瞬間をそこの舞台で迎えたいと思っているので、まずはそのためにトレーニングを一生懸命頑張って、最高の舞台を迎えたいと思いっています」

パリパラリンピックの陸上代表の発表は、今年5月に神戸で開かれる世界パラ陸上後に発表されるということです。