パリオリンピックイヤーの2024年がスタートした。前東京大会に続き、金メダルラッシュが期待される柔道界で、自身初のオリンピックに臨む、48キロ級の角田夏実(31、つのだ・なつみ)。9月から10月にかけて行われたアジア大会(中国・杭州)で金メダル第1号となった彼女が、母校でパリへの思いを語った。
毎年家族で初詣へ
3日、角田が参拝に訪れたのは千葉県成田市の成田山新勝寺。毎年家族で初詣に訪れるというこの場所で、2024年も本堂に向かい、手を合わせた。
角田夏実:
一番は怪我がないように1年健康に過ごせますように、とお願いしました。
目を引いたのは参拝する角田の手の先。右手中指と左手親指で一際光る、金色に輝く龍を象ったネイル。
角田:
昨日お姉ちゃんにやってもらいました。辰年なので辰を入れてもらって

新しいネイルとともに願いをこめた角田。次に向かった先は、おみくじ。

少し気合をいれて引いた新年最初の運試しの結果は…上から2番目とされる”吉”。引いたおみくじには…「不利な状況もたちまち有利になる、また逆もある。油断せず神仏に祈れば誤ることはない」と書かれていたとの事。一番良い大吉ではなかったが満足気な表情を浮かべていた。
母校・八千代高校で初稽古
初詣のあとは青春時代を過ごした母校・八千代高校での初稽古に向かった。OGたちも集まりリラックスした様子。後輩たちとともにゆっくりと汗を流した角田、ここから勝負の1年が始まる。
角田:
OGとして来て高校生と柔道やるのは新しい楽しみで柔道が好きだなと思えた。今年は自分の柔道の集大成にしたい。悔いのないように金メダルを持って帰りたい
■角田 夏実(つのだ・なつみ)
1992年8月6日生まれ、千葉県八千代市出身
小学2年時に父親の影響で柔道を始める。千葉県立八千代高から東京学芸大に進学し寝技の技術を磨くと、13年の学生体重別選手権で全国初制覇。卒業後、了徳寺大学(2023年4月1日よりSBC湘南美容クリニック柔道部)に進むと、16年のグランドスラム東京で国際大会初優勝。18年にはアジア大会ジャカルタで金メダル。19年に52kg級から48kg級に転向すると、21年の世界選手権から3連覇を達成。日本女子選手では3人目となる偉業を、3大会全てでオール一本勝ちするという離れ業で成し遂げた。その戦いぶりが認められ23年6月には来年のパリ五輪代表に内定、自身初のオリンピックへ挑む。23年9月杭州アジア大会でもオール一本勝ちで2大会連続の金メダル(前回ジャカルタ大会は52kg級で出場)と好調のまま、パリイヤーを迎える。得意技は巴投と関節技(腕ひしぎ十字固)