ミャンマーで3年前のクーデターによって実権を握った軍は、4日の独立記念日に合わせ、外国人を含む受刑者9700人あまりに恩赦を与えました。

ミャンマー軍事政権は4日、国営テレビを通じ、国内の刑務所に服役している9652人に恩赦を与え、釈放すると発表しました。これとは別に、114人の外国人を釈放後に強制送還するということです。

4日はイギリスからの独立を記念する祝日で、ミャンマー軍は「人道的な観点」から恩赦を決定したとしています。

ただ、民主化指導者のアウン・サン・スー・チー氏など民主派政党の幹部らは政治犯として依然、収監されたままとみられます。

一方、ミャンマーの民主派組織・NUG=国民統一政府は1日に公表した声明で、「中国との緊密な協力関係を維持する」との立場を示しました。

NUGは、ミャンマー軍に抵抗する少数民族や民主派の武装闘争を支援しているとされていて、中国との国境地域などで戦闘が激化するなか、ミャンマー軍をけん制するとともに中国政府からの敵視をかわす狙いもあるとみられます。