今回の事故については、日本航空の機体 海上保安庁の機械のトラブルは考えられない。あくまでもヒューマンエラー、人的な要素が関わった可能性が高いと思う。機体にトラブルがあっても今回のように衝突事故が起きるということは普通はないので、機体トラブルは事故の原因から除外していいのでは。

ーー日没過ぎた時間帯、当時の気象状況などが原因に関わってくることは

航空機事故の要因は、場合によっては関わることがあるが、今日の羽田空港付近の気象状況は、要因とは考えられないと思う。

ーー2時間以上炎上が続いた。通常、着陸直前の機体は燃料を積んでいるものなのか

少なくとも、着陸直前の搭載燃料は、目的地までの飛行と目的地に下りられなかった場合の代替空港までの燃料、上空で代替空港の上空で飛行できる燃料。計画通りいかないこともあるので、少し余裕に燃料がある。

今回の羽田空港は天気がいいし、代替(成田)まで行く燃料、成田空港の上空で15分、そして、この時間帯の羽田空港はいわゆるお正月の帰省客でにぎわうので、かなり余分に燃料を搭載していたはず。それが燃え尽きるまで、消火に時間がかかったと思う。

不都合な不具合が2つ、3つ、複数重なって事故に至ってしまう

ーー今回、なぜ、1つの滑走路上に2機が

航空機の事故は、1つだけの不具合で即、事故に結びつくことはない。今回の事故は、聞き間違え、指示間違えであったのか。確認ができていれば防げたかもしれない。

JAL機が、着陸寸前に滑走路にいる海保機を視認出来ていれば、場合によっては着陸をやめてゴーアラウンドしたかもしれない。しかしあまりにも近づいたところで視認できたとすると、たとえパイロットが気がついて操作をしても間に合わなかった可能性はある。運輸安全委員会の事故調査、管制記録、JAL機のフライトレコーダーなどを解析すれば状況把握できると思う。

ーー日が落ちて、暗かったことの影響は

昼間だったら目に入った可能性はあるかと思う。いろんな不都合なことが重なって、こんな不幸な事故になってしまった。最近の航空機の事故というのは、不都合な不具合が2つ、3つ、複数重なって至ってしまう。どこかでそれを断ち切っていれば事故にならないというのが、航空機の、事故に至るまでの原因。

【写真】機体炎上…スロープで逃げ出す人々 羽田空港の滑走路で日本航空機が海保機と衝突、炎上