京都成章「つないできた歴史をつぶしてしまった悔しさ」

1回戦で、富山第一(富山)に大勝も課題を残した京都成章。シード校の石見智翠館(島根)相手に立ち上がりから気合十分、勢いよく攻め込みます。開始2分、FWで敵陣ゴール前まで攻め込むと、最後はBK陣の鮮やかな連携から、FB堀江佳太選手がトライ。幸先よく5点を先制します。
一方の石見智翠館もあせらず反撃、京都成章の強みである、出足の鋭いディフェンスをうまくかわして、意図的に外側にポイントを作って、攻撃を仕掛けていきます。そして京都成章のペナルティーを誘発。5分、14分、22分と3つのトライを奪って、19対5と逆に
14点のリードを奪います。
それでも、ここ数年、ベスト8以上に進出して確かな実績を残してきた京都成章。前半終了間際に1トライを返すと、後半5分にも、BK陣がミスなくボールをつないで最後はWTB金内友希選手がトライ。難しいゴールをキャプテンの太田陸斗選手が決めて、19対19の同点に追いつきます。
どちらに勝利の女神が微笑むのか、手に汗握る状況の中で、チャンスをものにしたのは石見智翠館でした。後半10分、ジャッカルに成功したと判断して、対応が遅れた京都成章に対して集中力を切らさずボールを継続して、勝ち越しのトライを奪うと18分にも、一瞬のスキをついてSO原田崇良選手の好走からFL谷本一斗選手がトライ。この後の京都成章の反撃を1トライに抑えて。36対26で逃げ切りました。
大事な場面で気合が空回り、規律が乱れてペナルティーが重なった京都成章の太田陸斗主将は、「大事なところでバックスにミスが出た。(FWに対して)本当に申し訳ない。キャプテンとして苦しいことのほうが多かったが、1、2年生が本当によく頑張ってくれた。今年は1、2年生の力も借りて、しんどいことも乗り越えてきたので、自信はあったのですが、今まで(先輩たちが)つないできた(ベスト8以上進出の)歴史をつぶしてしまった悔しさがあります」と話すと、涙とともに花園を後にしました。
そのほか、流経大柏(千葉)が、後半の逆転でシード校・尾道(広島)を32対21で撃破。関西勢では、シード校が実力を発揮、東海大大阪仰星(大阪)は、高川学園(山口)を無得点に抑えて86対0の大勝。大阪桐蔭(大阪)は鹿児島実(鹿児島)に57対7、報徳学園(兵庫)は明和県央(群馬)に45対13、序盤苦しみながらも、それぞれがフィジカルと決定力といった強みをみせて、ベスト16へ駒を進めています。














