「何にもわかってないじゃないですか」

浜松市立高校3年生の戸田涼太さんと杉浦杏菜さん、学校の放送部で活動する2人は部活動である番組を制作しました。タイトルは「生理は、僕にはないけれど」。戸田さんが企画し、制作代表を務めました。

<女子生徒>
「戸田はちゃんと生理のことについて知ってるんですか?」
「月に何日あるか知っていますか?」
<戸田さん>
「1日ですよね…」
<女子生徒>
「違いますよ!何にもわかってないじゃないですか」(作品より)

8分間の作品の中で、戸田さんはナプキンの装着を体験。さらには、生理痛のつらさを特別な装置を使って体験しました。番組を作ったことで、部内でも目に見える変化があったといいます。

<浜松市立高校放送部 杉浦杏菜さん>
「私は部長で部員から休みの連絡を受けるのですが、生理痛がひどいからっていう理由で部活を休むという連絡が増えた。増えたというよりも、もともとはまったくなかった」

<浜松市立高校放送部 戸田涼太さん>
「男性は男性として、生理を知るということをまずやってほしいなっていう感じで、ちょっとでもいいので。助けになってあげられるようなことができればいいかなと思います」

番組作りには、奈良女子大学が協力しました。生理痛を体験する装置の開発した佐藤克成准教授もそのひとりです。

<奈良女子大学工学部 佐藤克成准教授>
「この電極パッドを腹筋のあたりに貼ります。この電極パッドから腹筋に電気を流すことで月経痛を疑似的に再現する」

電気で生理痛の際に起こる子宮の周りの筋肉の収縮を再現するのです。私も体験しました。まずは、強度20%の痛みです。