◆餌代などを国が負担~獣医師のバックアップも

学校での動物飼育には、飼育数にもよるが、餌代や備品代だけでも年間数十万円規模の費用が必要となる。これ以外に、けがや病気で治療を受けた際の医療費も必要だ。この取り組みでは、大学の研究の一環として飼育を行うため、国の補助金を利用することができ、学校側の負担はほぼゼロ。大学の研究としては、動物飼育によって子供たちがどのような体験を得ることができ、それによって情操教育上どのような効果を得ることができるかを検証する。
◆動物飼育の体験を家庭でも“ホームステイ”の取り組み

以前は週末や長期休みは連携する獣医師にモルモットを預けていたが、今年10月から週末限定でモルモットのホームステイを開始した。今では抽選になるほど希望する家庭が増えているという。学校側は、この取り組みで、動物飼育による効果に広がりが出ると考えている。

太宰府西小学校江口壽信校長「命を学ぶこと、小動物を愛する気持ちを学ぶことというのは保護者の方にも体験していただきたい。このような取り組みを可能であれば続けていきたい」
◆課題は予算の確保、補助金終了後は…
いいことずくめのように見える取り組みだが、それは国の補助金が見込めるからであり、1年ごとの申請で、もし認可されなければ、途端に学校での飼育は立ちゆかなくなる。