■警備計画は銃も想定 今後どんな対策が必要?

井上キャスター:
警備計画を作成する中で、日本は銃社会ではなく銃の規制が大変厳しい国であった。今まではどうなんでしょう?銃も想定した警備計画になっていたんですか?

元警視総監 池田克彦さん:
一応は銃も想定してます。例えば先ほどお話があった金丸信自民党副総裁(当時)が栃木で撃たれたというようなこともありますので、想定はしております。また防弾のコートとか防弾のカバン、こういうものを持って周りを固めるようなことをするんですけども、これも選挙警護が難しいのは、そういう警護員が周りにいて威圧的なことをするのを嫌がる方が多いんです。そういう面も選挙警護は難しいと言われる一つの原因ですね。


井上キャスター:
そう考えると今回の事件で、何かでき得たことっていうのはありますか、この現場にいたとしたら。

元警視総監 池田克彦さん:
もちろん私もこの現場にいないので、あまり勝手なことは申し上げられないんですけども、やはり聴衆を360度入れないようにして、ある程度警護人の監視下に置いておくと、少しの動きでも対応ができた可能性はあるかなとは思いますね。

ホランキャスター:
凶器についてなんですけれども、手製の銃かというような報道がなされています。これについてはどのような見解をお持ちでしょうか。

元警視総監 池田克彦さん:
手製の銃も銃である以上、当然規制の対象なんですけれども、手製の銃で確かに自分で作った銃を発砲するという例があるんです。そういう意味では製品だけじゃなくて、部品に対する規制、これも厳しくしていかなきゃいけないんじゃないかなとは思います。

ホランキャスター:
自分で作る中で、こういった部品が必要になってくるだろう。そしたらそういう部品をなぜ購入するのか、誰が購入するのかなどの規制が必要だと。

元警視総監 池田克彦さん:
例えば爆発物なんかを薬品で自分で作る人がいるんですけれども、そういう場合は原料となる薬品を購入するという人がいると、すぐに通報してもらうようになってます。同じように、銃についてもそういう規制ができないのかなという気はいたしますね。

井上キャスター:
現状できる具体的な対策として、例えば選挙演説で選挙カーを後ろに背負って演説をする場面をよく見る気がするんですけど、それは警備上背後からを身を守るという意味合いもあるんですか?

元警視総監 池田克彦さん:
そういう意味合いはあります。

井上キャスター:
やはりそういったことをするだけでも少しは対策になる?

元警視総監 池田克彦さん:
かなり効果はあると思いますね。


井上キャスター:
明日以降も選挙活動が続きますけど、池田さんが今お考えになっている中で、他に何かこういったことができるかもしれないということが何かあればぜひ教えてください。

元警視総監 池田克彦さん:
もちろん特効薬があればいいんですけども、実際になかなか難しいと思います。政治家の皆さんも警護のいろんな要請をできるだけ受け止めていただきたいなというふうに思います。よく事前に「こういうことをやらないで欲しい」ということは申し上げると政治家の皆さんは「わかった」と言われるんですけども、現場に行くと全く違うことをする方もいらっしゃいますので、そういうような警護の要請というものもよく聞いていただければというふうに思いますね。

井上キャスター:
やはりこの警備の難しさ、あとはボディーチェックをするにしてもできないですし、これは課題が難しい。

星さん:
ボディーチェックとか金属探知機とかやると何百人のレベルですから、ちょっと数的には実際難しいでしょうね。