まもなくクリスマス。街中はイルミネーションなども盛り上がっていますね。
気象の世界では、例年、クリスマスのころに襲来する寒波を「クリスマス寒波」と呼ぶこともあります。ただ、今年の場合はクリスマスというよりもその前にピークを迎える強い寒波がやってきそうですので、典型的なクリスマス寒波という状況ではなさそうです。

クリスマスといえば、トナカイに乗ったサンタクロースが世界中の空をかけめぐり子供たちにプレゼントを配る、そんな話があるとかないとか。まさにこの時期、クリスマスに向けて大忙しかもしれないトナカイと気候の関わり、そしてクリスマスの未来を考えたいと思います。

トナカイってどんな生き物?

トナカイは、クリスマスのおかげで日本でも知名度が高い動物ですが、野生のトナカイは日本にはいません。動物園では、飼育されています。

真っ赤なお鼻のトナカイさん・・というフレーズを聞いたことがある方は多いことでしょうか。ただ、実際のトナカイの鼻は赤くはありません。赤い鼻のトナカイの物語はフィクションですね。

(北欧で私が実際に見たトナカイ・2013年当時)

トナカイは、シカの仲間では唯一、オスとメスともに角を持っています。蹄は半月型で、へこみがあります。実は泳ぐことができて、泳ぐスピードは時速11キロほどだとか。しかし、サンタクロースをそりに乗せて空を飛ぶことは、できないはずです(笑)天敵はオオカミやヒグマなど。いろいろなものを食べますが、主に地衣類、コケやシダ類、木の葉っぱや芽などを食べます。生息地は、カナダの東部や北極圏です。

ここからは、北欧ノルウェーの群島であるスバールバル諸島に生息するトナカイについて詳しくお話を進めていきます。