自民党の政治資金パーティー券問題で多額のキックバックを受け取っていたとみられる長崎3区選出の谷川弥一議員。東京地検特捜部は近く派閥事務所への強制捜査に乗り出すものとみられます。

長崎県大村市にある谷川弥一衆議院議員の事務所前には14日朝から多くの報道陣が詰めかけました。

13日、臨時国会が閉会したことに伴い、東京地検特捜部は裏金疑惑に関係していると見られる議員について捜査を本格化させると見られていますが、これまでのところ谷川議員の事務所に家宅捜索などは入っていません。

安倍派で長崎3区選出の谷川議員は自民党の政治資金パーティー券について過去5年間で4,000万円を超えるキックバックを受け、収支報告書に記載していないとみられています。

派閥からの指示だったと証言する議員も出る中、谷川議員は14日、自民党の臨時総務会を欠席するなど公の場に姿を見せていません。

自民党長崎県連の前田哲也幹事長は、県連会長である谷川議員の疑惑について「キックバックをなぜ不記載にしたのか、そのお金を何に使ったのかが問題であると認識していて、当事者並びに党関係機関の精査のもと、しかるべき時期に国民に対して説明をしてほしい」としています。

特捜部はすでに安倍派所属議員の秘書などに任意の事情聴取を進めると共に、政治資金収支報告書の原本や口座の通帳などの提出を求めているということです。

特捜部は任意で提出を受けた資料の分析を進めるとともに今後、議員本人への聴取や派閥事務所への強制捜査に近く乗り出すものとみられます。