荒木和一さんの半生を描いた舞台「フェイドアウト」を広島で

商談を成立させた和一さんはその後もエジソンとの手紙のやりとりは続いていました。和一さんはエジソン社から▽蓄音機、▽映写機、▽エックス線装置の3つを輸入しました。
久保田さんの父・有三さんは、和一さんの功績から名付けられました。
久保田良枝 さん
「3つを買ったから、記念に “有三” って名前をつけたって」
こうした荒木和一さんの半生を描いたのが舞台「フェイドアウト」です。元新聞記者の 東龍造 さんが書き下ろした小説を原作に、エジソンの映写機を日本に持ち込んだ和一さんと、別の映写機を持ち込んだ京都の実業家との日本初の映画上映、そして興行をかけたバトルを描きます。

久保田良枝 さん
「2月に大阪で舞台を観たときにすごく感動して、これ絶対、広島でやりたいと思いました」
舞台は大阪で2度、上演されています。和一さんの孫・久保田良枝さんは「広島公演」の実現に向け市内で上演できる会場を探しました。久保田さんは、いまの時代だからこそ、この舞台を見てほしいと話します。
久保田良枝 さん
「祖父の生き方がものすごく伝わってきた。こういう生き方をした人が、明治時代にいたことを、今の人たちに伝えたい」

大阪の若き商人が広島に持ち込んだ映画。その後、戦前の広島には17の映画館が誕生し、今も市民の娯楽・文化として根付いています。
【公演情報】
12月16日(土)午後6時~、17日(日)午前11時~/午後3時~ 場所は広島YMCA国際文化センター2号館コンベンションホール(広島市中区)
問い合わせは(050-3699-