自民党・安倍派などの政治資金の問題を受け、岸田総理は14日、安倍派の4閣僚を事実上更迭する人事を行いました。しかし、政治とカネを巡る問題が次々と浮かび上がる事態に宮城県民からは厳しい批判の声が聞かれました。
総理官邸には14日、安倍派の3人の閣僚らが次々と姿を見せ、岸田総理に辞表を提出しました。
松野博一官房長官:
「政治資金について現在様々な指摘がなされ、その結果として、国民の政治に対する信頼が揺らいでおり(ジャンプ)職を辞することと考えたものであります」

鈴木淳司総務大臣:
「(Q.今回の辞任は納得しての人事?)もちろんです。国政に遅滞を招いてはいけませんから、そういった面では職にとどまるべきではないと思いました」

このほか、安倍派の副大臣5人や上野総理補佐官らも辞表を提出しました。
一方、松野官房長官の後任には林・前外務大臣、農水大臣には坂本・元地方創生担当大臣らがそれぞれ就任しました。

安倍派の政治資金パーティーでは、各議員側が集めたパーティー券の収入がノルマを超えると、派閥側から議員側にキックバックがあり、一部は政治資金収支報告書に記載せず裏金にしていた疑いがあります。
仙台市内で街の声を聞きました。
「ありえないですよね。自分の私腹を肥やしているような人たちに国を任せられるかというとどうかなと。辞任じゃなくて(議員を)辞職してほしい」
「ただ収支報告書を直せばいいと、それでは国民何も納得しませんよ。民間人が処分されるのと同じやり方で検察庁には処分してほしい」
「子どもたちの見本になるようなことをちゃんとしてほしい。これからを担う子どもたちが見ているのでそれでいいと思われる」
「だいぶ質が悪くなったからね。自民党の閣僚も。根本的に変えないことには先が暗い」
この問題を巡っては東京地検特捜部が捜査に乗り出す方針で、岸田総理は政治に対する国民の信頼が揺らぐなか、厳しい政権運営を迫られそうです。