そして翌日。今度は携帯電話に銀行のサポートセンターを名乗る別の男から電話がかかってきました。

【当時の電話でのやり取りを再現】
男「まずは家の近くのスーパーにあるATMに行って下さい」

田中さん「どうして行かなくちゃいけないんですか?」

男「田中さんの口座に返還分のお金が入金されていると思うので、ご確認いただけますか」

手続き前なのに返金ということで少し違和感はありましたが、男は親族の情報を事細かに知っていたため、特に疑うこともなく、男からの電話をつないだまま指定されたATMに向かいました。

指示通りにキャッシュカードを入れ操作を進めると、男はなぜか口座残高の下3桁を教えるよう要求してきました。このあたりから田中さんは、だまされているのではないかと思い始めたといいます。

そして…

【当時の電話でのやり取りを再現】
男「振込の手続きに入ります。振り込み画面から本人を確認するための番号"988100"と入れて下さい。"988100"です。それで確認ボタンを押すだけでいいですから」